「何杯食べても四百円か」 男は、ラーメン屋の立て看板に目をやると、すぐに店の中に入った。男は若く、体格が良く、かなりの大食漢。ラーメンを一杯、軽く食べると二杯目に入った。 「お客さん、どんどん食べて下さい」 やがて、三杯目。これも食べてしまった。 「まだまだ遠慮しないで、もっと食べてもいいんですよ」 「それにしても、こんなことでよく商売が成り立つな」 男は四杯目に入った。だが、さすがに全部食べることはできなかった。 「もう腹いっぱい。四杯でやめておくよ。お勘定!」 「千六百円です」 「えっ、四百円じゃないんですか」 「お客さん、外の看板を見てくださいよ」 「おかしいな」と思い、看板を見ると、何杯食べても一杯四百円の間違いだった。 問:「まだまだ遠慮しないで、もっと食べてもいいんですよ」とあるが、店の人はなぜこう言ったと考えられるか。