スポーツはもともと大人の文化であった。だから子どもがスポーツを楽しむのには幼児から児にかけての段階で外遊びをじゅんぶんに体験し、心身が大人に近く成長していなければならない。 子どもがスポーツを楽しめるようになるのは、およそ9、10歳のころといわれている。スポーツとの出会いの時期だ。スポーツにつきものの競争を楽しむ感情の発達、ルールや技術などを身につけ考える力、そして体力がぐんとついてくるからである。もし、それ以前の外遊びがじゅんぶんでなかったり、それより早い時期にスポーツを無理やり教えこまれると、心や体の障害を起こしやすくなる。 (内海和雄「スポーツは文化」「ジュニア情報年鑑ゆにぼす21 94年度版」文溪堂による)