私はニラ入りの餃子に目がない。自家製の餃子は皮が薄くて餡が多く、一口かじるとなかから香り高い汁が出てくる。どのようにあんをあえ、皮を伸ばし、餃子を包むか、その技術はすべて小さい頃、母から教わった。その一つを披露しよう。餃子のおいしさには、肉餡の混ぜ方がものをいう。野菜を入れる前に、挽肉に少し水を入れて同じ方向へ時間をかけて箸で混ぜるのがポイントだ。さらに塩と醤油の入れ加減も大事だ。最にごま油を入れるのが点睛の筆である。中身ばかりでなく、私の包んだ餃子は見た目もいい。馬蹄銀(昔の銀貨)のようにふっくらと丸みがあり、人からはよく工芸品のようだとほめられる。友人が来るとよく、この家伝の技でおもてなしをする。......