さらに、北京育ちの私はまた餃子が大好きで、休日にはよく水餃子を作る。餃子の餡は、白菜、ネギのほか、韮、茴香、大根、セロリ、茄子、インゲンなどがあり、つまり、ほとんどたいていの野菜 は 餃子の餡にすることができる。 でも、北方の人に好まれる餃子のベストスリーは肉に白菜、ネギ入り、または肉と韮、肉と茴香の組み合わせと言えるだろう。 もちろん、肉との組みわせばかりでなく、野菜だけ の 餃子を好む人もいる。たまご、糸豆腐、干しえびに、韮または茴香を混ぜたもので、こちらもなかなか美味しい。 私は韮入りの餃子に目がない。自家製の餃子は皮が薄くて餡が多く、一口かじると中から香り高い汁が出てくる。どのように餡をあえ、皮を伸ばし、餃子を包むか、その技術は全て小さいごろ母から教わった。その一つを披露しよう。餃子の美味しさには、肉餡の混ぜ方がものをいう。野菜を入れる前に、挽肉に少し水を入れて同じ方向へ時間をかけて箸で混ぜるのがポイント だ。 さらに塩と醤油の入れ加減も大事だ。最に胡麻湯を入れるのが点睛の筆である。中身ばかりでなく、私の包んだ餃子は見た目もいい。馬蹄銀のようにふっくらと丸みがあり、人からはよく工芸品のようだと褒められる。友人が来るとよく、この家伝の技 で おもてなしをする。