すべての生き物が土に守られ、土が創り出したものに頼って生きていることはわかったと思うけど、 1 土がかつて生きていたものたちによって作られたものだということを知ってたかい?土はただ岩や石が細かく砕かれたもの、と思っていなかったか い? 岩や石が細かくなったものは砂とか粘土(ねんど)であって、土ではないんだ。そこに生きていた植物の死骸(しがい)、 動物の死骸などの 有機物 がいっしよになって、はじめて土となるんだ。草が 枯れ 、腐って、そこにほんの少しの土ができる。その土に木の種が落ちて成長し、大木となり、やがて腐って、またほんの少しの土が加わる。そこに草が生(は)え、動物たちが草を食べ、老いてその地の土となる。こうして、かつてそこで生きて死んでいった草の、木の、動物たちの ...... すべての生命のめぐりが、、と繰り返されて、地球の土を作ってきたんだ。空を飛ぶ小鳥も、森をかける兎(うさぎ)も緑の木も、そして私も、 一つ一つ の生き物は、かつてその地で生きたたくさんの生命の集まりなのさ。 2 そう考えたら、土も道ばたの草花(くさばな)も、とても(注1)いとおしく、とても大切に思えてこないかい?