日本人は、健康についてはどうも「甘え」があり、何かに頼ろうとする。かつて昭和三十年代から四十年代にかけては薬に頼りました。ところが、薬は危ないぞということになって、今は薬を飲むのが減った。減ったけれども、それでは何も飲んでいないかというとそうではなく、効果はまず考えられないような自然食品とかに走っている。私は自然食品のすべてが効かないとは言いませんが、大体、あまり効きそうなものはないし、値段もめちゃくちゃに高い。そういうものに、日本人はどうしても頼るわけです。そして、自分の健康は自分で守るのだというような考え方はあまりしない。これは非常に危険なことではないかと思います。